ホストクラブの役職一覧|偉い順・会長の実態・内勤との違い
ホストクラブの役職を偉い順に一覧化。経営(オーナー・会長・社長・代表)/店舗統括(支配人・店長)/プレイヤー(幹部・幹部補佐・主任・平・新人)の3系統で整理しました。大手10グループの公式サイトを見ると、経営陣の氏名が出ているのは6グループ、役職まで書いているのは4グループだけで、載っていても1名が基本です。序列を示す組織図を公開しているグループはありません。「役職は廃止されたのか」は2025年10月5日の自主規制と12月23日の見直しで扱いが分かれ、全面廃止でも全面復活でもありません。歌舞伎町236店にはホスト6,249人に対し内勤1,118人。役職とナンバーの違い、客から見て何が変わるかまで。


ホストクラブの役職とは——代表から新人までの階層
ホストのプロフィールを見ると、名前の前に「代表」「取締役」「幹部」「主任」といった役職が書かれていることがあります。これらは飾りではなく、下の新人から上の代表まで積み上がる階層構造を表します。
先に全体像を示すと、役職は新人から上へ積み上がる階層です。上にいくほど人数は少なくなり、昇進には売上・経験・指導力が求められます。そのうえで、大きく「経営に関わる役職」「店舗を統括する役職」「接客で売上を立てる役職」に分かれ、客として担当を選ぶときに関係するのは、いちばん下の接客層だけです。この記事では各役職の意味と役割、「会長」と「代表」のような紛らわしい呼称の違い、昇進の条件、そして客として「役職持ちホストを指名するメリット」までを整理します。
ホストの役職一覧——偉い順に見る
まず、全体の並びです。役職名も段数も店・グループによって大きく異なるので、これはあくまで一例です。同じ「幹部」でも、グループ全体の幹部と店舗単位の幹部を分けて運用しているところがあります。
上下関係は実際にはっきりしています。ただし客として担当を選ぶときに関係してくるのは、下の3段(幹部から新人まで)だけです。上の3段は経営・運営側で、席についてもらう相手ではありません。
以下、系統ごとに詳しく見ていきます。
① 経営に関わる役職
| 役職 | 位置づけ | 客との接点 |
|---|---|---|
| オーナー | 店の持ち主。経営者 | 現場に立たないことも多い |
| 会長 | グループの創業者・トップに使われる呼称 | 周年やイベントで会える程度 |
| 社長・代表 | 店またはグループの最高責任者 | 店の象徴。会えると特別感がある |
| 取締役 | 代表に次ぐ経営陣 | 接客に立つ人も多いが多忙 |
② 店舗の運営を統括する役職
| 役職 | 位置づけ | 客との接点 |
|---|---|---|
| 支配人 | 店舗全体の運営責任者 | 店を仕切る側。接客兼任の店もある |
| 店長 | 店舗の現場責任者 | 同上 |
| 部長・マネージャー | 部門やチームの統括 | 同上 |
③ プレイヤー(接客で売上を立てる)の役職
| 役職 | 位置づけ | 客との接点 |
|---|---|---|
| 幹部 | 売上を出し続けるベテラン | 指名できる。接客が安定している |
| 幹部補佐 | 幹部の一歩手前 | 同上 |
| 主任・副主任 | 実績を積んだ中堅 | 売れ始めの層。関係を長く続けやすい |
| リーダー | チームをまとめる中堅 | 同上 |
| 平(ヒラ) | 役職なしの一般ホスト | 距離が近く、これから伸びる人に出会える |
| 新人 | 入店直後 | 育てる楽しみが一番大きい段階 |
なお「ホスト」という階級名は存在しません。役職がついていない一般のホストは「平(ヒラ)」と呼びます。
「役職が多すぎて意味がない」と言われるのはなぜか
段数の多さに意味を見いだせない、という声はよく聞きます。理由は3つあります。
- 店ごとに段数も呼び方も違う。上の一覧はあくまで一例で、同じ「幹部」でもグループ全体の幹部と店舗単位の幹部を分けて運用している店があります
- 役職と売上(ナンバー)は別の指標。役職が上だから売上1位、という関係ではありません(後述)
- 客が関係するのは下の3段だけ。上の3段は経営・運営側で、席についてもらう相手ではありません
つまり「意味がない」のではなく、客にとって意味があるのは下の3段だけ、というのが実態に近い言い方です。担当を選ぶときは肩書きの高さではなく、口コミと相性で見るほうが外しません。
このうち「総支配人」「幹部補佐」といった一部の役職名は、2025年6月の改正風営法で広告での使用が制限されました。成績上位を推認させる称号とみなされたためです(詳しくは後述)。
「会長」「オーナー」「代表」「社長」は何が違う?
グループ名で検索すると「会長は誰か」がよく調べられていますが、この4つの呼び方に業界共通の定義はありません。同じ立場でも、店やグループによって呼び方が変わります。
ざっくりした傾向としては、次のように使い分けられていることが多いです。
- オーナー——店の持ち主。出資者という意味合いが強く、複数店舗を持つ人もいます
- 会長——グループを創業した人物や、代表を退いた後のトップに使われることが多い呼称
- 社長——法人として運営している場合の代表者
- 代表——店またはグループの最高責任者。現役で接客に立つ人もいます
つまり「会長がいちばん偉い」とも限りません。会長が名誉職的な立場で、実際の経営は代表が見ている、という形もあります。具体的に誰がどの立場かは、グループごとに違います。主要グループの体制は個別の記事にまとめてあるので、そちらをご覧ください(冬月グループ・アクアグループ・グループダンディ・アトムグループ)。
役職は、どこまで公表されているのか——大手10グループの公式サイト
ここまで役職を並べてきましたが、「誰がその役職なのか」を外から確かめられるかどうかは別の話です。歌舞伎町の大手10グループについて、公式サイトに経営陣が載っているかを見ました(2026年8月時点)。
| グループ | 経営陣の掲載 | 公開されている人数 |
|---|---|---|
| 冬月グループHOLDINGS | あり(名前のみ・役職なし) | 10名+傘下GROUP YGD 7名 |
| SINCE YOU... GROUP | あり(会長) | 1名 |
| ATOM GROUP | あり(会長) | 1名 |
| groupdandy | あり(創始者) | 1名 |
| ACQUA Group | 退任のお知らせのみ | 現職は非公開 |
| Dプレ | プロデュースの記載のみ | 1名(役職名なし) |
| AIR GROUP | なし | — |
| KG-PRODUCE | なし | — |
| MIZUKI GROUP | 公式サイトを確認できず | — |
| Goo group | 公式サイトのドメインが停止中 | — |
氏名が出ているのは6グループ、そのうち役職まで書いているのは4グループでした。しかも載っていても1名だけというのが基本形です。会社概要のページ自体を持たないグループもあります。
この中で冬月グループだけが10名を並べていて、明らかに例外です。傘下のGROUP YGDにも別に7名が載っています。ただしその10名には役職が付いておらず、名前と公式Xだけ。「会長」「社長」という肩書きは、公式サイトの外で語られているものです。
客にとって、これが何を意味するか
店内で「代表」「幹部」と紹介されても、それを外から確かめる手段はほぼありません。役職は基本的に店ごとの取り決めで、同じ「幹部」でも店によって重みが違います。序列を示す組織図を公開しているグループは、10のうち1つもありませんでした。
だから役職は、店の中での立ち位置を示す目安として受け取るのが実際的です。行く店を決めるときに確かめられるのは、役職ではなく所属している店と、実際に行った人の口コミのほうになります。
グループごとの体制は個別の記事にまとめてあります(冬月グループ/ACQUA/groupdandy/SINCE YOU.../ATOM)。
各役職は、客から見ると何が変わる?
社内的な役割の細部より、客として知りたいのは「その肩書きだと、自分の体験がどう変わるか」でしょう。上位から順に、そこだけ掴んでおけば十分です。
- 代表:店の最高責任者で、経営に専念して現場に立たないことも。会えるのは周年やイベント中心で、「店の象徴」に会う特別感が魅力です。
- 取締役:代表に次ぐ経営陣。トップクラスの接客を受けられますが、多忙で予約は取りにくい傾向があります。
- 幹部:売上を出し続けるベテラン中堅。会話の引き出しが広く気配りも成熟していて、「ハズレ感がない」のが強みです。
- 主任:実績を積んだ中堅で、いわば「売れ始め」。接客に安定感が出て、関係を長く続けやすい層です。
- 平(ヒラ):役職なしの一般ホスト(店によっては単に「ホスト」)。距離が近く、これから伸びる人に出会えます。
- 新人:体入(体験入店)を経て入店した直後。自分の客がまだ少なく、応援がそのまま成長に直結する——「育てる」楽しみが一番大きい段階です。
念のためもう一度書いておくと、役職名も階層の数も店・グループで大きく異なります。支配人・部長・店長・リーダー・幹部補佐など呼称はさまざまで、上はあくまで歌舞伎町でよく見る一例として読んでください。
役職と「ナンバー(売上No.1)」は別もの
混同されがちですが、役職とナンバーはまったく別の概念です。
- 役職=組織上の地位(代表・取締役・店長・主任など。呼称は店ごとに多様)
- ナンバー=その月・期間の売上順位(No.1・No.2…)
この2つは必ずしも一致しません。役職が上のホストでも、その月のナンバーは別のホスト、ということは普通に起こります。昇格の条件は「売上」と「信頼」の両方とされ、売上順位だけで役職が決まるわけではないためです。客側としては、肩書きも順位も目安の一つとして捉え、実際の相性や口コミで選ぶのが確実です。
改正風営法で、役職の表示はどう変わったか
2025年6月4日の警察庁通達(風営法16条の広告規制の運用)では、当初、ナンバー制・役職・ランキング表記・煽り文句が広く規制されました。改正風営法の条文そのものに、役職や広告の規定はありません。特に「年間売上◯億円」「指名数No.1」などの成績表現や、「神」「覇者」「総支配人」など成績上位を推認させる役職名・称号が禁止対象とされました。
その後、2025年10月5日にJHCA(日本ホストクラブ健全化推進協議会)が自主規制を策定し、その2か月半後の2025年12月23日に見直しが入りました。「役職が廃止された」「そのあと復活した」と語られるのは、この2段階のことです。
ただし全面廃止でも全面復活でもありません。戻ったのは順位の表示で、役職表記は場面によって扱いが分かれています。現在の線引きは次の通りです。
| 場面 | 役職・称号の扱い |
|---|---|
| 名刺・個人プロフィールへの役職記載 | 可 |
| 看板・ビジョンなど店外の広告物 | 不可 |
| SNSでの過度な誇示 | 不可 |
| 外部ポータルサイト(ホスト情報サイト)のランキング掲載 | 静止画なら可(動画は不可) |
| 外部サイトでの「代表」「幹部」などの役職表記 | 引き続き不可(2025年12月23日の見直し後も変わらず) |
つまり「役職そのものが全面禁止」ではなく、煽りや過度な誇示につながる使い方が制限されるという整理です。ネット上には「役職制度が禁止されたので、現在は役職表記が使われていない」と書いている記事もありますが、これは正確ではありません。名刺やプロフィールでの記載は認められており、店内で役職が使われなくなったわけでもありません。客側としては、肩書きや順位だけで判断せず、実際の接客や口コミで選ぶことが引き続き大切です。改正風営法の全体像は改正風営法2025の解説もあわせてどうぞ。
内勤・黒服とは——「営業しない裏方」もいる

ここまでは、接客で売上を立てる営業ホストの役職でした。しかしお店には、指名・接客では売上を立てない裏方スタッフもいます。それが 内勤・黒服(くろふく)・ボーイ です。
- 黒服/内勤:店舗の運営・管理を担う裏方。黒いスーツ姿が語源です。仕事はフロアのサポート、ドリンク提供、シャンパンコールの準備、会計、在庫管理、照明・音響、新人教育など。「お店を回す」役割で、営業ホストとはキャリアが分かれます
- ボーイ:もとは飲食店のホールスタッフ全般を指す言葉。ホストクラブでは見習い・新人の裏方を指すことが多く、グラス洗い・配膳・テーブルセッティングなどの基礎から始め、経験を積むと「黒服」と呼ばれます
- ※店によっては新人ホストが裏方業務を兼ねることもあり、線引きは店ごとに異なります
来店時に動いているスタッフが「担当候補の営業ホスト」なのか「お店を支える内勤・黒服」なのかが分かると、戸惑わずに過ごせます。
歌舞伎町には、ホスト6,249人に対して内勤が1,118人います
歌舞伎町のホストクラブ236店で、ホストと内勤を分けて数えました(2026年8月24日時点)。
| 人数 | |
|---|---|
| ホスト | 6,249人 |
| 内勤(運営スタッフ) | 1,118人 |
ホスト5.6人に対して内勤が1人という比率です。ただしこれは店の規模でかなり動きます。
| 店 | ホスト | 内勤 | 内勤1人あたり |
|---|---|---|---|
| TOP DANDY | 126人 | 30人 | ホスト4.2人 |
| YGGDRASILL | 84人 | 29人 | ホスト2.9人 |
| CANDY | 106人 | 29人 | ホスト3.7人 |
大箱ほど裏方の比率が上がります。席数が多いほどフロアが広く、卓の回転・ドリンクの運び・コールの段取りに人手が要るためです。逆に52店は内勤を公開していません(少人数で回しているか、単に掲載していないかは分かれます)。
初回で席についてくれるのはホストですが、席の案内・おしぼり・ドリンク・会計・シャンパンコールの準備は内勤の仕事です。黒いスーツで静かに動いている人たちが、その1,118人にあたります。
昇進の道のり——上へ行くほど狭き門
新人から上へ昇進していくのがホストのキャリアですが、期間も条件も店・グループ・本人の売上で大きく変わり、公的な基準はありません。おおまかな流れとしては、新人は数ヶ月で自分の指名客を持ち始め、平・主任と上がるにつれて「売上の安定」と「後輩を指導できること」が問われ、幹部・取締役・代表へ進むほど、求められるのは接客力だけでなく経営的な貢献になります。「月◯万円で昇格」といった金額の目安が語られることもありますが、店ごとの差が大きいため、特定の売上額は載せていません(給料の目安はホストの給料・年収へ)。
上に行くほど人数は絞られ、代表まで上り詰めるのはごく一握り。離職率や昇進率を示す公的な統計もありません。だからこそ役職上位のホストには長年の経験の裏付けがある——そう捉えると、次の「役職持ちを指名する意味」が腑に落ちます。
役職持ちのホストを指名する意味——メリットとデメリット

「せっかくなら役職が上のホストを選ぶべき?」。よくある疑問ですが、答えは“目的による”です。まずメリットから。役職上位のホストは、長年の経験ぶんだけ接客が安定していて、会話の引き出しが多く、トラブル対応もスマート。「この人を選んでおけば大きく外さない」という安心感が最大の価値です。業界内外の人脈が広く、ビジネスや業界の話まで会話の幅が広いのも上位ならでは。“ハズレを引きたくない初回”ほど、役職持ちは無難な選択になります。
一方でデメリットもあります。人気ゆえに指名料がやや高めに設定されていることがあり、予約が取りにくく、同伴も調整しづらい。経験豊富なぶん、人によっては少し“上から”に感じることも(ここは完全に個人差です)。つまり「安定と引き換えに、料金と会いやすさで少し負担が増える」のが役職持ちの構図です。
だから逆の選び方も十分アリです。新人や平のホストを“育てる”——月1回でも通って応援し、担当が主任・幹部へ上がっていく過程を一緒に見守る。「自分が支えた」という実感は、上位指名では味わえない楽しみです(→新人ホストを応援する楽しみ方)。
レベル別の通い方と、予算のざっくり目安
担当の階層によって、心地よい通い方や予算感はゆるやかに変わります。ただし金額は店・担当・通い方(頻度や注文)で大きく振れるので、下はあくまで“ざっくりの目安”。自分の予算と擦り合わせる材料として使ってください。
| 担当の階層 | 通い方の相性 | 月予算のざっくり目安 |
|---|---|---|
| 新人に通う | 応援して成長を見守る。友人紹介やバースデー貢献が響く | 3〜10万円 |
| 中堅(主任)に通う | 安定した接客で関係を長く続ける | 10〜20万円 |
| 幹部・トップに通う | 最高峰の接客・VIP対応。相応の予算が前提 | 20〜50万円〜 |
| 代表クラス | 現場に立たないことも多く、周年・イベントで会う | イベント時が中心 |
大事なのは「役職が上だから必ず高い」ではなく、自分がどう通うか(頻度・注文)で総額はほぼ決まるということ。予算を先に決めておけば、階層に関係なく健全に楽しめます。
まとめ——役職は「地図」、決め手は相性
役職は経営・店舗統括・プレイヤーの3系統に分かれ、プレイヤーは幹部 → 主任 → 平(ヒラ)→ 新人という並びで、上ほど経験と安定感があります。ただし名称も基準も店ごとに違う“一例”にすぎず、役職=売上No.1でもありません(昇進は売上と信頼の両方で決まります)。役職はあくまで担当選びの解像度を上げる「地図」。安定を求めて上位を指名するのも、伸びる新人を育てるのも、どちらも正解です。最後の決め手は肩書きではなく、自分が話していて心地よいかどうか——そこは実来店者の口コミ評価で確かめてください。
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歌舞伎町で4年間ホストとして勤務した後、2024年に引退(31歳)。現役時代は中堅プレイヤーとして業界の光と影を経験。現在はナイトエンタメ業界のライターとして、元内部の視点から冷静に業界を分析している。
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この記事は ホスランクの編集方針 に基づき、業界経験者によって執筆されています。
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